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クローバー・シティ与野植栽改修計画 -第1期、第2期(2017年1月~2019年12月)-

2020.06.01

さいたま市に位置する敷地約2.3ha、539戸の大規模民間マンションの外構改修計画である。計画地には4棟の住棟が分割配置され、棟間には広場とテニスコートの他、ゆとりある空間に植栽地が設けられたみどり豊かな屋外環境となっている。敷地の内部や外周部にはソメイヨシノが植栽され、地域では「桜のマンション」と呼ばれるなど、桜を中心とした豊かな住環境が特徴のマンションである。

しかし、建設後30年以上が経過して桜をはじめとする高木は老木化、過密化し、通路や居室への支障となるなど成長しすぎた樹木による環境の弊害を招いていた。目を下にやればツツジ主体の単一植栽であるなど景観は多様性に欠けており、舗装は不陸や亀裂などの劣化が発生、施設の老朽化も問題であった。その上、居住者の高齢化に伴いマンション環境の将来の在り方が問われる状況であった。

その様な問題に、管理組合は今後30年を見据えてコンセプト、「若い世代が住んでみたいと思うマンション」を目指して修繕計画を始めた。屋内だけではなく屋外環境の改善がマンションにとって重要な役割を果たすとした上で、屋外空間の改善を進めた。

マンションの魅力である桜を活かすことを計画の前提とし、老木化した桜を間引くとともに新たな品種の桜を植栽、将来に向けて桜環境を更新することとした。また、新たな桜はソメイヨシノではなく、樹形や花の色、開花の時期が異なるサトザクラを導入、季節による花の楽しみを増やす為にプランター等も配置し、花を愛でる楽しみを生活に提供した。大きくなりすぎたツツジは場所を限定して間伐し、花や葉色の美しい地被植物を植栽した。エントランス広場は、マンションの新たなシンボルとなるバラを既存のパーゴラに絡ませて顔づくりを行うなど、既存の施設を活かしながら季節感を感じる「みどりの住空間」を作り、「若い世代が住んでみたいと思うマンション」の実現を図った。

改修計画はこれからも進行しており、屋外生活の様式変化をとらえながら、心が安らぐ生活の場として魅力的なマンションを目指しランドスケープデザインを進めていきたい。

剱田和良

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