戸田芳樹風景計画

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日本庭園

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内々神社池泉観賞式庭園

日本庭園

2026/5/17

内々神社池泉観賞式庭園

5月の「樹仙堂」主催の庭園見学会で最後に訪れたのは、愛知県春日井市・内々(うつつ)神社の庭園。実はあまり期待していなかったが、庭園を前にしてびっくりしてしまった。名前があまり知られていない庭園でありながら、訪問者に対する庭園の凄いパワーを感じた。

神社本殿の脇から入ると裏側の空間に端正な池泉庭園が見えてきた。池の中にたたずむ中島の護岸が立派で、よく見ると三重の石組で組まれ古風な感じが素晴らしい。これはただ者ではないぞと進んで行くと、池手前に礼拝石がありそこから庭園を望んだ。樹木が繁茂していたので目を凝らしてよく見ると、右手前に岩島、左手に中島。その軸線上に瀧石組、その奥に三尊石組。さらに上方には巨石磐境が奥へ奥へと続いてあるではないか。

磐境まで取り込んだ日本庭園の迫力は満点で、この様式はあまり見たことがない。リスペクトする相手に対する軸線を、鶴・亀の石組で荘厳する手法はかなり日本庭園で使われている。重森三玲氏の解説では中島が鶴を表現しているとのことだが、私は中島が「亀島」で、右の岩島が抽象的だが鶴の羽をシンボライズした「鶴島」ではないかと想像した。

磐境という日本古来の信仰の対象に中国から伝わった蓬莱思想の「鶴亀」でリスペクトするという日本独特のダブルスタンダードな精神。さらに瀧石組や三尊石まで加え、日本庭園の世界を思い切り拡張して表現している。内々神社の日本庭園の存在はもっと一般の方々にも知られるべきであろう。ともかく石組が力強くて庭園全体が美しいプロポーションだ。

後からつけたであろう廻遊路を巡ると池泉庭園が俯瞰でき、磐境の近くに触れられ、瀧や水の道も確認でき、一気に庭園を立体的に捉えることができた。

地方にひっそりと佇む日本庭園に、秀れた庭園思想を具現化した地割りや石組の造型が見られるなんて、日本は「なんて素敵な国」なのだと、しみじみ感じた庭園であった。

庭園上部より礼拝石、岩島を見る

庭園上部より礼拝石、岩島を見る

後方より本殿、庭園を見る

後方より本殿、庭園を見る

左に「亀島」右に「鶴岩島」を。中央に瀧、後方に磐境を見る

左に「亀島」右に「鶴岩島」を。中央に瀧、後方に磐境を見る

瀧石組と三尊石

瀧石組と三尊石

三重護岸の鶴島

三重護岸の鶴島

庭園左奥にひかえる守護石のような石組

庭園左奥にひかえる守護石のような石組

庭園を裏から見る

庭園を裏から見る

巨大な磐境

巨大な磐境

戸田芳樹風景計画

株式会社

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地球環境時代と称される今日、ランドスケープアーキテクトは社会に対して何を発信するべきか、問われております。
当社は生物を扱う科学をベースに、美しい風景と人間の豊かな生活を実現すべく、国内外のプロジェクトを精力的に行い、実績を残しております。