日本庭園
2025/8/2
日本庭園が美しい「めいわの杜」を訪ねる-2
■北庭
「北庭」に廻ってみると、しっとりと落ち着いた庭園が現れる。古典的な「流れと池泉」を意識したデザインが展開、空間に説得力が感じられる。既存樹を活用したデザインなので少々薄暗く、その中に水面が浮かび上がり石が点在する。エージングが掛かった苔が定着し、将来西芳寺のようになる楽しみが期待できる。
その中で強く自己主張した亀石が小さな円形の池にあるのを発見。この力のある石は頭を上げて西に向かっているのが分かる。伝統的に亀石組は西方向、つまり浄土の方角に向いており、先に置かれた燈籠を道しるべとして見るのもおもしろい。作者の日本庭園に対する自由自在の思考と技術がこの庭園を方向付けたといえよう。
さらに土塀の面白さにも触れておきたい。ここの土塀はただ囲うだけでなく、角度を変えたり所処間が抜けており、変化が多くこれまでの土塀の認識を一変させてくれる。おまけに基礎石が土塀に食い込んだり、竹を編んだ下地を見せたりと、まるで現代アートを見るようだ。このコンセプトは聞きそびれたが、又じっくり話したいと思っている。
とにかく、一見の意味のある「めいわの杜」で、「目の楽しみ、舌の喜び」を是非一度体験していただきたい。
戸田 芳樹

北庭から建物を見る

バランスの取れた瀧石組

建物側から池泉と亀石を見る

隙間のある土塀はワークショップでつくった

亀石と燈籠の配置の妙

下地の竹を見せる土塀









